この記事は主にDrogger Processorのユーザー向けです。
国土地理院の電子基準点データが正式にRINEX Version 4.01対応になりました。(RINEXは観測データなどのフォーマット形式の一つです)
これに合わせて、Drogger ProcessorがRINEX 4.0 とQZSS L1C/B に対応いたしました。
そのほかににも変更がありますので合わせてご案内します。
L1C/B
みちびきの1号機後継機 (Q4)*1と新しい6号機(Q8)は新しい L1C/Bの信号を放送しています。
L1C/Bとは
GPSや従来のみちびきのL1はL1C/Aという方式で放送しています。一方、新しいみちびき衛星では、衛星識別番号(PRN)の割り当ての都合に対応するため、L1C/A に代えて L1C/B という別のL1信号が使われています。
L1C/B は L1C/A と同じ周波数帯ですが、信号の構成が異なるため従来の受信機ではそのままでは利用できません。F/Wなどでの対応が必要です。これはGNSS測量機に限らず、カーナビやスマートフォンでも同様です。
現在5機のみちびき衛星が運用されていますが、そのうち2機がL1C/B衛星です。従来の機器の場合は3機しか利用できません。L1C/Bに対応することで5機すべて使用できるようになります。また今後打ち上げられる衛星もL1C/Bが放送されます。
RZSシリーズ L1C/B対応
RZSシリーズではF/Wを更新することで、L1C/Bを受信することができます。
(RWSシリーズはまだ対応F/Wがありません。今後対応の予定です)
L1 C/Bを有効にするとスタティックでより多くのみちびき衛星を使用することができます。
(RTKでは(RTCMのシグナル番号が未策定のため)現状では使用できません)
RZSシリーズのF/W更新方法は以下をご覧ください
Drogger RTK受信機 操作マニュアル - RZSシリーズファームウェアの更新
また、以下の設定を行うことで受信するようになります。
- Drogger GPSの設定を開きます。
- 一番下のAdvanced OptionsでL1C/B信号を有効にするをONにします。

注意 この設定を古いF/Wで有効にするとエラーになりシグナル設定が無効になります。
以下はL1C/B衛星④を最小衛星数(5機)で解析確認した様子です。(国土地理院 短距離基線場 基線長 1km)

RINEX Version 4.01
国土地理院の電子基準点データが正式にRINEX 4.01対応となりました。これまでの 3.02ではL1C/Bの定義がないため、L1C/Bを使う上では必須のものです。
最新のDrogger ProcessorではRINEX Version 4.01の読み書きに対応しました。RAWデータからRINEXの変換もVersion 4.01で保存されます。
尚、観測日が2024/10/01より前の場合、電子基準点観測データは従来通りRINEX 3.02がダウンロードされます。
電子基準点データダウンロード SFTP
2026/3/13日より、電子基準点データダウンロードがFTPからSFTPにかわりました。
しばらくの間はFTPも使えますが年内には廃止されます。
最新のDrogger Processorは、FTPに変えてSFTPでダウンロードします。

FTPアカウントについて
アクセスアカウントはFTPのものが継続されるされるとのことですが、弊社で使用していたものでは使えませんでした。このため、新しいアカウントを新規に作成し直しました。Authenticationエラーが出た場合はアカウントの作成し直しをしてみていただければと思います。
SFTPのポート
FTP(21)とSFTP(22)ではポート番号が変わるため、セキュリティーの設定やファイアーウォールなどの変更が必要な場合があります。企業の場合はネットワーク管理者にご相談ください。
Drogger Processorの変更
RINEX 4.01対応とL1C/B対応に加えて以下の変更があります。
高解像度ディスプレイ対応
高解像ディスプレイに対応いたしました。高解像ディスプレイでも通常のディスプレイでも同じように表示されます。
RINGOの搭載
国土地理院のRINEXユーティリティー RINGOを標準でインストールするようにしました。RINEX 4.01 Compactの展開や、観測データの品質評価などに使用されます。
FIX率の改善
新しく、基線解析時の2重差の残差を監視し異常値があるシグナルは穏やかに除外するアルゴリズムを搭載しました。これにより、従来よりFIX率が向上し、NEUの標準偏差、電子基準点間閉合差などが改善されました。
以下はその一例です。
基線長 12.6km (ビズステーション - 電子基準点豊科) GPS+QZSS+GLO L1+L2 約6時間
緑線: FIX解 オレンジ線:FLOAT解
未搭載

搭載

更新方法
- Drogger Processorを起動します。
- ヘルプ - プログラムの更新をクリックします。
- インストーラの指示に従って進めます。
- 途中以下の画面が表示されますが、無視を選択してください。(古いバージョンのアンインストールで表示されるものです)

Enjoy with Drogger
Droggerの詳細・ご購入は https://www.bizstation.jp/ja/drogger/
*1:かっこ内はDrogger-GPSでの衛星番号