Beyond your wall with Drogger

ドロガーで壁を越えよう

インジェクション車のスロットルポジションとA/F接続

久しぶりのデータロガーSL001の記事です。

ありがたいことに最近はミニバイクだけでなく、CBR1000RR・YZF-R6など大排気量車や最新のインジェクション車にも利用いただいている方が増えています。その中で接続方法のお問い合わせが多いので、いつも回答させていただいている内容を記事にいたしました。

この記事はHRCのデータコネクターを装備する、GROMを除くすべてのインジェクション車を想定しています。

この記事で説明するのは、回転数、スロットルポジション、A/F接続です。これらを接続するのに必要なケーブルは以下のとおりです。

品番 数量 内容
SG001 1 IGケーブル
SLE090 2 外部センサーケーブル
SE001 1 TPセンサーアンプ
2022/11/2追記
新しいロガーユニットSL002ではTPセンサーアンプは不要です。SL002ではA/F・Thポートにアンプが内蔵されました。これにより、スロットルセンサーをロガーユニットにそのまま接続可能になっています。

*別途、PLX、Inovate社などの A/Fセンサーユニットが必要です。

エンジン回転数

エンジン回転数はECUから取る方法がありますが、最近の車両はタコメータとの通信がCAN通信のためECUからは取れないものがほとんどです。そのため、ほとんどすべての車両に対応できるCKP(クランク角センサーまたはパルサー)から取るようにします。

クランク角センサーはエンジンから出てくる配線で、2極の信号です。具体的にどの線かは車両のサービスマニュアル等で確認してください。(2つの)それぞれの線を分岐してIGケーブルに接続します。

具体的には以下の図をご覧ください。この図は製品などにも同梱する予定のものです。

ケーブルはIGケーブルを使用して接続します。

https://www.bizstation.jp/ja/drogger/img/IG.jpg

スロットルポジションセンサー

スロットルポジションの取得には、GROMを除いてほとんどの車両でTPセンサーアンプが必要です。このアンプが無い場合エンジンが不安定になる場合がありますので必ず使用してください。

2022/11/2追記
新しいロガーユニットSL002ではTPセンサーアンプは不要です。SL002ではA/F・Thポートにアンプが内蔵されました。これにより、スロットルセンサーをロガーユニットにそのまま接続可能になっています。

https://www.bizstation.jp/ja/drogger/img/SE001.jpg

下図は接続方法です。SL001のポートはThrではなくA/Fポートを使用します。Thrポートは、電源供給がなくアンプを動作させることができないため、A/Fポートを使用します。

スロットルポジションセンサーはスロットルボディー側のセンサーを配線図等で探してください。通常、出力信号、電源、GNDの3極で構成されます。SL001とは信号とGNDの2つを接続します。

接続するまえに、出力信号がでスロットル開度に応じてDC 0-5Vの範囲内で変化するかテスターで確認しましょう。

TPセンサーアンプに外部センサーケーブルを接続し、車両に接続します。外部センサーケーブルの赤線は使用しません。他に接触しないように絶縁します。

https://www.bizstation.jp/ja/drogger/img/ExternalInput.jpg

A/Fセンサー

A/Fセンサーユニットは弊社からの販売はなく、他社のユニットが必要です。 対応するセンサーユニットはHRCPLXINNOVATEDynoJetAutoGaugeAEM製のものです。Droggerアプリはこれらが出力する信号を空燃比値に変換する換算表を備えています。
(aRecerの2019年以降のものは仕様に関するメーカーから情報がないため使用できません)

A/FセンサーユニットにはDC 0-5Vアナログ出力ができますのでそれと、ロガーユニットを接続します。 A/Fユニットのどの線はアナログ出力かはユニットの説明書をご覧ください。

SL001のポートは、スロットルポジションも取る場合も想定してA/FポートでなくThrポートに接続します。

A/Fユニットの説明書にGNDの表記が無い場合は、ユニットに供給する電源(12V)のマイナス側をGNDとします。

注意
A/Fユニットによっては、ユニット電源投入時に異常電圧を出力してしまうものがあります。その場合、SL001に異常をきたしBluetooth接続が切れたり最悪SL001ユニットのA/Fポートが破損することがあります。異常電圧が出てしまうかどうかはオシロスコープでA/Fユニットの出力電圧を確認します。

確認ができない場合は、A/Fユニットの電源を入れたあとに、SL001と接続できるようにアナログ出力線の中間にコネクターやスイッチなどを入れてください。

尚、PLXはそのようなことがないことを確認出来ています。Inovate社製はBluetoothが切れてしまう問題が確認されています。

ロガーの電源

SL001への電源供給は、モバイルバッテリーをお薦めします。車両の12Vから取ることも可能ですが、セルを回した際の電圧降下でBluetooth接続が切れてしまいます。走行前に慌ててしまうのでお薦めしません。

お薦めのバッテリーはAnkerPowerCore+miniです。朝から夕方まで電源を入れっぱなしで、Bluetooth接続したままでも十分に持つ容量があります。

https://www.bizstation.jp/ja/drogger/img/ANKER.png

また必ず耐振バッテリーホルダーをお使いください。振動によるUSBコネクターの破損を防止します。

https://www.bizstation.jp/ja/drogger/img/sbh001_8.png

インジェクション車用ハーネス廃盤のお知らせ

従来までインジェクション車用ハーネスをご用意しておりましたが、CAN通信での車両に誤って購入されることが多いため廃盤とさせていただきました。ここで説明させていただいた方法で古いインジェクション車も最新のインジェクション車のどちらも対応可能です。


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