ここではDG-PRO1RWSシリーズの9軸デジタルモーションプロセッサー(DMP)を使ったデジタル水平器の使い方を説明します。
水平器は、上記の中央の黄色の円で表示されます。 水平・垂直が取れると気泡円の色がグリーンに変わります。
このデジタル水平器は、主にポールに受信機を付けた測量で、ポールを垂直に立てる支援を目的としています。
高感度な水平器と同等の感度レベルがあります。ディスプレイで表示しますので、夕方や夜間など暗いところでも照明なしで使用できます。
設定
受信機の向きの設定
DG-PRO1RWSには主に2種類のパッケージがあります。パッケージによって受信機の取付向きが違うため、まずは受信機の向きを設定します。
- Drogger-GPSを開きます。
- 歯車マークをタップし設定を開きます。
- [ヘッデイングと傾斜補正]-[パッケージ]をタップします。
- お使いのパッケージを選択します。
- RWPまたはRWX以外の場合は、「NONE」を選択し、[ボトム面]と[前方方向]を順に指定します。
センサーキャリブレーション
角度の測定にはキャリブレーションは不要ですが、常にアンテナとポールを同じ方位に向けて観測するために磁気センサーを使用します。磁気センサーは以降の手順でのキャリブレーション(校正)が必要です。
この操作は、測量セッションの開始時に毎回行うことをお薦めします。
- ポールから受信機を取り外します。
- 受信機の電源を入れます。
- 受信機をしっかりと持って8の字を描くように数回回転させます。
Bluetooth接続は必要ありません。電源をいれるだけでOKです。
デジタル水平器の校正
DG-PRO1RWSのセンサーと基板、エンクロージャの精度などで初期状態の測定角度にはばらつきがあります。また、ポールの曲がりなどもありますので、使用する状態で通常の気泡管を使って校正を行います。
この操作は、測量セッションの開始時に毎回行うことをお薦めします。
- ポールに精度のよい気泡管を取り付けます。
- ポールに受信機を固定します。
- 受信機の電源を入れ、Drogger-GPSで接続します。
- デジタル水平器の右側にある方位コンパスが北0°を向くようにポールを回転させます。
- 気泡管を見ながらポールを垂直にします。
- アイコンをタップし[Roll][Pitch]にチェックをつけて[OK]をタップします。または、デジタル水平器部分の長押しでも同様の処理ができます。
デジタル水平器の気泡がグリーンにならない場合は、手順5の操作を複数回行ってください。*1
ポールの長さやジョイントの回転、受信機の脱着などを行った際は、再度この校正を行ってください。
次の観測点を測る
次の観測点では、ポールに取り付けた気泡管を使わずにこのデジタル水平器のみで垂直をとることができます。
その際、アンテナやポールが常に同じ方向を向くように、方位コンパスで北0°に向けてから垂直を取ります。このようにすることでアンテナの位相中心偏差による測位誤差やポールの曲がりなどによる測位誤差の低減が図れます。*2
精度とグリーン判定
デジタル水平器の精度は±0.04°ほどです。傾きが0.1°以下でグリーンに変わります。
0.1°はアンテナ高2mで3mm程の水平差です。アンテナ高1mであれば半分の1.5mmになります。
ポールを垂直に立てるのはなかなか手間のかかる作業です。特に最後の微調整は時間がかかります。傾斜補正を有効にすることで最後の微調整を省いたり、0.1°以下の精度を向上させることができます。(傾斜補正は正しく使用しないと誤差の原因になります。必ずリンクのガイドを読んで正しくお使いください。)