Beyond your wall with Drogger

ドロガーで壁を越えよう

ライディングデータパターン

エンジン回転数とサスペンションのグラフを見慣れてくるとそのパターンからライディング操作がわかるようになってきます。 Droggerの開発中に気付いたグラフパターンを実際のデータを使って紹介します。

パターンがわかるようになるとグラフがコース上のどの位置なのかがわかるようになります。 よく区間タイムを知りたいという話がありますが、それはどこが速くてどこが遅いか知りたいということかと思います。2つのラップを比べると同じ操作に時間のズレが出てくるのがわかるようになります。この時間のズレで、どこが速くてどこが遅いかが区間タイムより細かく比較することができます。

また、セッティングやパーツの良し悪しの比較なども行うことができます。

エンジン回転数

エンジン回転数グラフからわかる内容を説明します。これはミッション車でのものです。(スクータなどオートマチック車を除きます)

マシンをバンクさせる

アクセルを開けながらバンクさせるとタイヤ径が小さくなって後輪トルクが上がり回転上昇角度が大きくなります。タイヤの偏平率が大きいほど顕著に出ます。

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桶川新コース1コーナー

マシンを起こす

アクセルを開けながらバイクを起こしていくと、タイヤ径が大きくなって後輪トルクが下がり回転上昇角度が小さくなります。

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白糸最終コーナー立ち上がり

切り返し

加速途中の切り返しは、「マシンを起こす」と「マシンをバンクさせる」が順に見られます。

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白糸4コーナー切り返し

シフトアップ

シフトアップすると急激に回転が下がります。

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白糸9コーナー手前
シフトアップの際に、アクセルを戻さずにした場合は、クラッチを切った瞬間一瞬回転が上がってから大きく下がります。ライダーによってアクセルを戻すタイプと戻さないタイプに分かれます。
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アクセルを戻さずシフトアップ

シフトアップ時間計測

回転上昇が止まったポイント、またはクラッチを切ったポイントから回転が上昇するまでの時間からシフトアップに要した時間がわかります。 通常、アクセルを戻さずにシフトアップすると回転上昇までの時間がかかるようになります。

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シフトアップ時間計測

シフトダウン

シフトアップすると急激に回転が上がります。減速を伴うため通常比較的小さな山になります。減速してからシフトダウンしている場合といきなりシフトダウンしているかなどもわかります。

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白糸3コーナー2速落とし

半クラッチ

半クラッチはコーナー後の加速開始部分でよく使われますが、上昇が急激でその後平に近い盛り上がったカーブになります。

半クラッチは、多用するライダーとそうで無いライダー、またその大きさをはっきりと読み取ることができます。

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半クラッチ

ファイナル選定

グラフから最高回転数や、コーナーでの最低回転数などがわかります。エンジンの特性などと合わせてファイナルを決める重要な値です。

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白糸SP100 15-38 最高回転数(8コーナー手前)
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白糸SP100 15-38 最低回転数(3コーナー)

速度比較

クラッチを握らず同じファイナルであれば、回転数が高い方がより速い速度です。特にコーナーでは、バンク角も増えタイヤ径が小さくなってより回転数が上がります。下図はタイムが良かった時と、そうで無いときのコーナーでの回転数の比較です。このデータからタイムアップには1コーナーでの速度が重要なのがわかります。

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白糸1コーナー SP100 15-38

加速性能比較

エンジンやパーツ・セッティングの変更など行った際の性能比較は、回転上昇角度で行います。ストレートなどバイクがバンクせず単純に加速するポイントで行いましょう。下図はマフラーの比較で、マフラーBのほうが回転の上昇角度が大きく加速が良いことがわかります。(シフトアップ回転数も異なっています)

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生駒バックストレートマフラー比較

サスペンションストローク

サスペンションの動きはライダーの操作がそのまま表れてきます。特に操作のタイミングはライダーによって異なってきます。

以降のグラフには、減速などをわかり易くするためエンジン回転数も一緒に載せておきます。

ヘアピンなどの減速するコーナーリング

ブレーキング

フロントブレーキを握るとするとフロントサスペンションが沈みます。フロントブレーキを握る強さとサスのダンパーの強さで沈み込みの角度(時間)が変わってきます。ただ、ダンパーの強さよりもフロントブレーキの握り方の要因の方が大きく出ます。 リアサスペンションは伸びます。マシンが直立状態であればあるほどリアへの加重が小さくなり伸びが大きくなります。

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生駒 1ヘアブレーキング

フロントブレーキリリース

フロントブレーキを離すとサスペンションが伸び始めます。上図の右側の白い線のあたりです。

旋回開始

本格的な旋回の始まりは、ブレーキング中に開始されていてリアが伸びたところから沈みはじめたあたりになりますが明確なものではありません。 加速に移行するにはある程度リアが沈まないとアクセルを開けにくくなります。リアを沈めるにはフロントブレーキのリリースが必要になってきます。十分に沈むと加速に入れるようになります。

ブレーキをリリースしてから加速し始めるまでの時間は俗に「転がす」と呼ばれます。回転数のデータと合わせて転がしている時間を計測できます。

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転がし区間

加速

加速開始はフロントは大きく伸びはじめ、リアは沈みます。そのあとマシンが起きあがるとリアが伸びてきます。

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加速開始ポイント

切り返し

切り返しはマシンがふわっとなって、フロントもリアもともに伸びてから沈みます。回転数からの判断とも一致しています。

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白糸4コーナー切り返し

開けながらの高速コーナー

開けながらの高速コーナーはフロントもリアも共にコーナーリングGによって沈みます。

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桶川新コース1コーナー

ギャップ

ギャップや荒れた路面では、上記操作に伴う動きは異なる細かな上下動が発生します。細かな上下動がギャップかどうか判断するのは難しいですが、異なる周回を重ねて毎回同じようなところで発生するものは、ギャップの確立が高くなります。 ダンパーを強くしたり弱くしたりすることで上下動を小さくできる場合があります。

まとめ

いかがだったでしょうか?今回紹介したのはかなりざっくりとしたものです。フロントサスペンションの沈み込み速度やさらに細かな動きなどもっと詳しく知っていくことも可能かと思います。

最後に、サスペンションはどういう風に動けばいいの?と聞かれることがあります。自分なりの答えですが、自分で感じたフィーリングを踏まえてデータを見る。何かセッティングを変更してまた比べる。そしてまた感じたものとデータを比べる。これを繰り返すことでデータとフィーリングをマッチさせていく。 データとフィーリングがマッチしてくればデータを見たときにどういう方向にセッティングを振れば良いのかがわかるようになってくるのではないかと。

Droggerの詳細は https://www.bizstation.jp/ja/drogger/