Beyond your wall with Drogger

ドロガーで壁を越えよう

高精度 GNSSを学ぼう その1 位置を求める

誤差数センチで位置がわかる高精度なGPSがずいぶん安価に使える時代になりました。

そうは言っても魔法の道具ではありませんので、しくみを知って上手に使いましょう。

「高精度 GNSSを学ぼう」では数回に分けて、高精度 GNSSを使うにあたり、そのしくみと知っておくと便利なことを書いていきたいと思います。

GNSSって何?

冒頭で「高精度なGPS」と書きましたが、「GPS」はアメリカの測位衛星の固有名詞です。他の国でも測位衛星を運用しています。それぞれ名前が異なりますので、一般名として測位衛星システムをGNSSと呼びます。

名前 略称
アメリカ GPS GPS
ロシア GLONASS GLO
EU Galileo GAL
中国 Beidou BDS
日本 みちびき QZSS
インド NaviC IRN

このあとの説明では、主にGPSの特性をもとに記載していきます。他の衛星の場合異なることもあります。

どうして位置がわかるの?

よくある勘違いは、衛星の電波を受信すればそこに「あなたの位置はここですよ」と書かれているといったものです。そうではありませんので順番に説明していきます。

衛星からは地上に向けて電波が発射されています。受信機はその電波を受信して衛星から自分までの距離を測ります

3つの衛星の正確な位置が分かっていて、各衛星までの距離を測ったとします。 自分の位置は各衛星を中心とし距離を半径とした3つの球の交わった点になります。

位置は緯度、経度、高度の3次元です。3個の衛星位置とそこまでの距離で、連立方程式をたてて緯度、経度、高度の3つの解を求めます。

どうやって距離を測るの?

衛星から発射された電波には時刻情報が載せられています。受信したときにその時刻を見て、届くまでの時間を計測します。電波の速度は光速と同じで秒速 約30万kmです。距離は以下のように計算できます。

距離 = 30000000m x 到達時間

陸上の100m走のタイムを計る場合ですと、スタートとゴールは同じストップウォッチで測ります。 しかし、衛星と地上では同じストップウォッチを使うことができません。そのため、あらかじめ衛星と受信機の時計を正確に合わせておく必要があります。

衛星には精密な原子時計が搭載されています。受信機はこの原子時計と時刻を合わせて使用します。

余談ですが、GNSS受信機は測位できているとき、原子時計と同期しているので極めて正確な時計でもあります。

時計の合わせ方

先ほど3つの衛星で位置を求めましたが、時計のズレも未知数として1つ多い4つの衛星を使って位置と共に連立方程式を解いて求めます。 測位には3次元の位置と時刻の4つの未知数があるため4つ以上の衛星の受信が必須です。

コード測位

衛星から発射された電波には時刻情報が載せられていると説明しましたが、この情報のことを測位コード信号と言います。この情報はデジタル信号で約 1MHzの1か0のビット信号です。受信機はこの測位用信号を使って時間を測ります。光速を1Mhzで割ると1ビットあたりの距離になりますが、おおよそ300mです。かなり長い距離です。 ビットとビットの間は受信機でより詳細に計測します。1000分割できれば30cm単位で測れることになります。

衛星の位置

衛星の位置が事前にわかっていないとならないことは先に書きました。ではどうやって衛星の位置を得るかですが、衛星は位置を計算するためのデータを自分自身で放送しています。この情報を衛星航法データと呼びます。この情報もデジタルデータです。

受信機はこの衛星航法データと現在の時刻からその時の衛星の位置を計算します。

衛星航法データの受信

衛星航法データの受信には時間がかかります。これは、衛星の高度が2万~ 3.6万Kmととても遠い距離で高速に伝送できないためです。地上に届く電波はとても弱く、例えると1km先のWiFiより弱い電波です。

このため正しく読み取るには受信状態の良いところで30秒かかります。また、このデータは約2時間ごとにより新しいデータになります。一度受信できれば2時間は有効です。

衛星航法データのあれこれ

GNSS受信機を扱うときに衛星航法データにまつわる特徴がいくつかあります。

コールドスタート

GNSS受信機が電源を入れてすぐに位置を得られないのは、衛星航法データを受信するのに30秒かかるためです。 この衛星航法データの無い状態からの測位開始をコールドスタートと呼びます。コールドスタートから測位出来るまでには概ね30~ 60秒かかります

ウォームスタート

衛星航法データは2時間ほど使えますが、受信機の電源を切る前にこれを保存しておけば、再度電源をONにした際に30秒待たなくともすぐに測位できます。これをウォームスタートと呼びます。

ビズステーションで販売しているGNSS受信機は、2時間以上持つバックアップ電池を内蔵していて、ウォームスタートが可能になっています。

インターネットから衛星航法データを得る

衛星航法データは衛星から受信しますが、同じ内容をインターネットから得ることもできます。インターネットから受信して受信機に送ってあげることでほぼウォームスタートと同じようにすぐに測位開始させることができます。 Drogger-GPSではA-GNSSという機能でこれが行えます。

室内での測位

よく、室内で測位できますか?と聞かれることがあります。答えは概ねNOなのですが、室内で衛星を使って測位できることがあります。これは室内でも、減衰して微弱になっていますがかすかに受信できるためです。

ただし、コールドスタートはほぼできません。衛星航法データは意味のあるデジタル情報で、ある程度の受信レベルが必須です。かすかな電波では正しい情報として取り出せないためです。それにくらべて単純なコード信号は低い受信レベルでもなんとかなります。ただ、精度は出ません。

測位できている状態で、外から持ってきた受信機は室内でも測位できますが、室内でコールドスタートした場合はダメということになります。(室内でコード信号がかすかにでも受信できるのが前提です)


今回はざっとGNSS測位の概要を説明しました。この説明だけですととても正確に位置が測れそうですが、実際はさまざな精度を悪くする障害があります。次回はこの位置精度について書きたいと思います。

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CHCNAV NX510 精度表示問題

最近立て続けに、農業用トラクターの後付け自動操舵システム CHCNAV NX510 で同じご質問をいただいております。

内容はこのNX510 の示す精度表示がFIXしているにも関わらず徐々に劣化していき、しきい値を超えて停止するというものです。

問題はこのシステムがローバーで、弊社の受信機(またはu-blox製のGNSSモジュール)を基準局にした場合に起こります。

以下の内容は2022/10月に作成しました。これまで必要な方のみご案内していたものですが、お問い合わせが増えてきましたので公開いたします。内容はかなり細かな原因について調査しています。ユーザー様は対処方法のみご覧いただければと思います。

記事

ようやくこの問題に終止符が打てそうです。(FIXしてはいるが精度値が0.01づつ徐々に大きくなっていく問題)

弊社(松本市)にて現象の再現ができました。これはチャンスだと設定など変更を行わずにさまざまなログやデータの解析をおこないました。 そして、NX510の精度が戻る瞬間に変わるデータを見つけることができました。

いろいろ矛盾していた、現象がすべて解明できました。

真の原因

問題は、RWSのRTCMに含まれる観測時刻にありました。 u-bloxのRTCMは内部クロックの誤差を修正した真の観測時刻をそのままRTCMに記載します。

そのため、1秒ごとの出力ですがピッタリの秒ではなく、0.999 1.999 2.999といったピッタリよりわずかにずれた時刻のRTCMを生成することがあります。 この ずれはクロックバイアスのリセットがあると.000になったりまた.999になったりします。

NX510のsystem.firmware.logに以下のような記録がありました。

[2022-09-18 03:11:35:085117][ INFO  ] dsm  check_rtcm_data 791 : [dsm] rtcm id is 1074, old time is 11560, rtcm32 time is 11560
[2022-09-18 03:11:35:085187][ INFO  ] dsm  check_rtcm_data 791 : [dsm] rtcm id is 1084, old time is 11560, rtcm32 time is 11560
[2022-09-18 03:11:35:085252][ INFO  ] dsm  check_rtcm_data 791 : [dsm] rtcm id is 1094, old time is 11560, rtcm32 time is 11560
[2022-09-18 03:11:35:086406][ INFO  ] dsm  check_rtcm_data 791 : [dsm] rtcm id is 1124, old time is 11560, rtcm32 time is 11560

これは前のRTCM時刻が11560(11560は週の始まりからの秒数です)で新しいRTCMが同じ11560であると言っています。これをさかいに精度値の変化が始まります。 これは 例えば 42.000 のあとに42.999のRTCMが来たときに起こります。小数点を切り捨てると同じ秒数を示してしまうからです。

トプコンなど受信機によっては、観測時刻がピッタリ .000秒でないとFIXしないものがあります。

しかし、NX510はそうではない様で、.001が.000になってもFIXも精度もそのまま持続しています。

しかしながら.000から.999になる場合はFIXは持続しますが、精度表示のみ徐々に劣化していきRWSの観測時刻が.000に戻ったときにNX510の精度が0.01に戻ります。

現象の動画

動画にはクロックバイアスの様子も入っています。事前に画面の説明をします。

精度表示

基準局クロックバイアス画面

RTCM時刻画面*1

では動画です。少しわかりずらいですが、クロックバイアスが -1000µ secになると同時にRTCM 時刻が毎秒 .000になり、NX510の精度が0.01に戻ります。

 

観測時刻が.000や.999になる理由

RWSのRTCMが000から.999になるのは受信機内部のクロックバイアスが-500µ秒(-0.0005秒)に達した際に観測時刻を変更するためです。 さらにクロックバイアスが -1000µ秒になると観測時刻は.999 から .000に戻ります。

この周期は、40分ほどだと思っていましたが、実際は個体によって異なってくると思われます。原子時計の精度に近いほど周期が長くなります。

問題の無い例と問題のある例

RWSのRTCM時刻の変化のパターンによってNX510での問題の有無が変わってきます。12秒のRTCMと13秒のRTCMで例にとってみます。

  • 12.000 --> 13.001 問題なし
  • 12..000 --> 12.999 精度表示が徐々に劣化を示す
  • 12..001 --> 13.000 問題なし
  • 11..999 --> 13.000 問題なし

要するに、受信したRTCMの時刻の秒以下の端数を切り捨てて、直前に受信したRTCMの秒より進んでいればよいわけです。

参考までに、正バイアスのデバイスは、バイアスが500µSec以上になると下図のように RTCMは.001になります。

その後、1000µSecになると、バイアスはリセットされるとともにRTCMは.000になります。この変化の場合、NX510は特に問題ありません。

前述のとおり、NX510のRTKエンジンは、.000以外にも対応できていると思われます。 問題は、.999のRTCMが出現したときにそのRTCMをNGであると判断してしまうことと、それに基づいた精度計算のみではないかと思われます。判断はNGですがRTKエンジンは(20分ほどでもFIXのままなので)計算に使用していると思われます。

RTCMのチェックをする際に、秒以下を切り捨てではなく四捨五入にするだけで治るのかと想定します。

RWS(u-blox)のRTKエンジンにはこのような問題はありませんのでどの組み合わせも問題ありません。

負のバイアスと正のバイアス

受信機のクロックが進みがちであれば負のバイアスで、遅れがちかであれば正のバイアスになります。これは受信機の水晶振動子個体の 持つ振動周期と温度によって決まります。ただ、u-bloxの場合温度補償付きの水晶ですので温度への依存は少なくなっています。 進みがちか遅れがちかは水晶振動子の製造ロットなどによっても異なるかも知れません。

詳しく見ていませんが、たまたまこちらのでテストしたのはすべて正のバイアスでした。そのため現象がでることはありませんでした。問題のないユーザー様、 また他社の問題の無いデバイスも正のバイアスでしょう。

このばらつきは製造後に区別はできても作りこむことは簡単ではありません。事前に水晶振動子の固有振動数を調べないとなりません。また、たとえ負のバイアスであってもCHCNAV以外では問題なく不良ではありません。RTKの計算はクロックの誤差を織り込み済みなのでバイアスが正でも負でも精度には影響しません。

u-bloxのRTCM時刻の指定

RTCM時刻を常に.000秒にロックできればよいのですがこれは現状u-bloxのモジュール単体ではできません。

対処法

Drogger Ntrip Serverを使う

Drogger Ntrip ServerはRAWデータをRTCMに変換します。RAWデータもRTCMと同じように毎秒必ず.000というわけではありません。 しかし、このソフトウェアの目的がJust 000を要求するRover受信機のためでもあり、変換時に時刻補正をして必ず.000のRTCMを生成します。 ですので、NX510で問題を起こすことはありません。

NX510のしきい値の変更

タブレットのNX510の[設定]-[システム設定]-[警告設定]-[GPS精度]の値を0.5とかにすることでこの問題を回避できます。ただし、この値はRTKで使用する場合のみです。単独測位で使用する場合はデフォルトのほうが良いかと思います。RTKの場合、Floatになると停止しますので精度の数値はそれほど問題ではないからです。

NX510 F/Wプログラムの修正

NX510 F/Wプログラムの修正は弊社でコントロールできませんので、代理店様にお任せしたいと思います。中国人にもできるだけわかり易くするために動画は英語にしています。


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*1:これはRTKLIB/strsvrの画面ですが、通常RTCM timeは小数点以下3桁で四捨五入され.999は.00と表示されてしまいます。ソースを変更して3桁丸めなしにて表示しています。

Drogger-GPS 設定名の見える化など

Drogger-GPS ( バージョン 2.12.225)にて設定管理の改善をいたしました。改善は、主に以下の3点です。

  • 設定名に漢字を使用可能に
  • メイン画面に設定名を表示
  • 設定変更の監視とバージョン付け

これらは、下図のメニューのコマンドに深く関係します。

漢字の設定名

従来、設定名はトラブルを防止するためアルファベットのみ入力可能でしたが、漢字のファイル名にも対応いたしました。 現場固有の設定なども、漢字の名前で表現できます。

尚、従来どおりその名前のファイルが生成されるため、次の文字は使用できません。「 < > : * ? / \ |

現在の設定名の表示

メイン画面のヘッダー部に、現在の設定名を表示するようにしました。従来は、設定を開いて細かく確認する必要がありましたが一目でわかるようにしました。

Bluetooth接続の際にアプリの設定を適用しなかった場合は、従来どおり「監視モードで動作中」と表示されます。

「監視モードで動作中」となる条件

この表示条件は従来からの変更はありませんが補足説明したいと思います。

受信機がユーザーの指定した状態で動作していると判断された場合は、Bluetooth接続時にアプリで保持する設定を受信機に適用しません。これを「監視モード」と呼んでいます。

監視モードになるのは以下の場合です。

  • 受信機の起動設定がされている場合
  • 受信機のWiFiで通信している場合
  • 受信機のSDカードへのロギングがされている場合

設定の変更管理

バージョンの付加

設定に名前をつけて保存すると、それ以降の変更を監視し、変更があると設定名の後ろに_V1といったバージョン番号を付加します。変更のチェックとバージョン付加は設定画面を閉じたタイミングで行われます。

例えば、「現場A」という名前の設定を保存したとします。その後、何か設定を変更すると、「現場A_V1」と表示されます。変更の度に V2 V3 ...とカウントアップしていきます。

バージョンのリセット

設定メニューで[上書き保存]を実行するとその名前の設定に上書きされ、バージョンはリセットされます。また、他の設定を復元した直後もバージョンはリセットされます。

保存済の設定は[上書き保存]を行わない限り変更されません。 _V1 V2 V3といった設定は、ファイルには保存されていない一時的な仮設定と考えることができます。

まとめると、バージョンリセットの条件は以下のものです。

  • 上書きした時
  • 設定を復元した時
  • デフォルトに戻した時

名前の表示やバージョン付加が無効な場合

初期状態や、[デフォルトに戻す]を行った場合は、設定名が「名無し」のため、表示やバージョン管理は行われません。

そのほか

そのほか、設定をGoogleドライブへの保存したり、インポートすることなども可能です。詳しくは、アプリガイド「設定の管理」をご覧いただければと思います。

QZSSの有効/無効

設定のGNSS(衛星測位システム)で、QZSSはGPSと共に有効/無効の設定が可能でしたが、QZSSとGPSを個別にしました。これによりQZSSのみOFFといったことが可能です。GPSはすべての基本となるためOFFにできません。

2023年度 セミダイナミックパラメータのファイルのサポート

この 4月より2023年のパラメータのファイルが利用できるようになりました。アプリ内に2023年用のファイル名を入れましたので簡単にインポート可能です。

内蔵GPSの無いタブレットのサポート

従来までのOSでは、内蔵GPSが無くともGPSのプロバイダーは存在し位置情報の置き換えが可能でしたが、Android 13より内蔵GPSが無い場合はGPSのプロバイダーが存在しなくなりました。そのため、内蔵GPSの無いタブレットの場合は、そのほかのプロバイダーの値を置き換えるようにいたしました。これに多くのアプリは置き換えした位置情報で動作します。

しかしながら完全なGPSプロバイダーのみを要求するアプリは(Drogger-GPSの置き換え動作に関係なく)動作しません。Google Mapは通常のモードでは、GPSプロバイダーを要求しませんが、目的地を指定したナビゲーション時は、GPSプロバイダーを要求するため、内蔵GPSの無いタブレットでは動作しません。Y!カーナビなどは、内蔵GPSの無いタブレットでもDrogger-GPSにより置き換えた位置情報で動作します。


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Drogger Processorリリース

大変お待たせいたしました。ようやく、Drogger Processorを正式リリースいたします。

これまで、三次元網平均計算は、参考とさせていただきましたが、正式に「電算プログラム検定書」を発行させていただけるようになりました。*1

リリース版の機能

リリース版はこれまでのものと大きな変化はありませんが、将来に向けてL5を含む3周波での基線解析対応となっています。

また、Commercial ライセンスをインストールすることで、「電算プログラム検定書」の印刷と帳票へ「電算プログラム検定番号」の出力がされます。

ライセンスと料金

これまで公開していた機能につきましてはそのまま無料 (Personal ライセンス)でお使いいただけます。

新たに、Commercial ライセンス を追加いたしました。

Commercial ライセンス (税抜 50,000 )

Commercial は商用の意味で、業務としてお使いの場合のライセンスです。

この「業務」ですが具体的には、三次元網平均計算におきまして「電算プログラム検定書」と「電算プログラム検定番号」を要する業務です。業務には必須ではないけれど「成果の信頼性を高めたい」といった目的で検定番号の記載や検定書の添付をしたい場合も含みます。

このライセンスをご購入いただきますと、「電算プログラム検定書」のコピーの取得と「電算プログラム検定番号」が記載された帳票の出力が可能になります。

このライセンスに期限はありません。ただし、機能の追加を含む将来のバージョンは含まれません。

Personalライセンス (無償 )

このライセンスでのご利用に際して特別なお申込みは必要ありません。プログラムをインストールする際に使用許諾に同意いただくのみです。

機能は、「電算プログラム検定書」コピーの取得と「電算プログラム検定番号」の記載が出来ないことを除いてCommercial ライセンス版との違いはありません。

Commercial ライセンスの購入

Commercial ライセンスは弊社の購入ページよりお求めいただけます。

具体的な手順はDrogger Processor Commercial ライセンスご購入方法についてをご覧ください。

Commercial ライセンスのインストール

インストール方法は、Drogger Processorユーザーズガイドに追記しておりますので、そちらをご覧ください。

Drogger ProcessorがみなさんのGNSS測量のお役に立てれば幸いです。


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*1:プログラム自体は、2022/9より検定をパスしたものであり計算に変更ありません

GNSS RTK測量機器 ラインナップ拡充のお知らせ

大変ありがたいことに、多くの方に弊社GNSS測量製品をご紹介いただいております。

ご紹介いただく際に、従来までGNSS測量をあまりされなかった方にお薦めする場合、製品選択や付属機器で必要なものを説明いただくのにご苦労をお掛けしておりました。
そこで、三脚やポールといったGNSS測量に必要なものを1枚の紙で説明いただけるリーフレットとともに、総合的にご用命いただける体制を構築いたしました。

総合リーフレット

簡単にどれを購入すれば良いか判るように、印刷可能なPDFリーフレットをご用意いたしました。配布用に印刷済のものをご希望の方はお電話またはお問い合わせページよりご用命ください。

構成は、表にセット品、裏に単品となっております。すべての製品は単品でご購入可能です。

セットはstatic測量などに三脚、RTK様にポールの2つのセットをご用意しました。どちらも受信機はCLAS・SDカード対応のRWX.DCです。受信機用ハードケースから、ポール用ケース、スマートフォン、スマホホルダーまで必要なものをすべて網羅しています。

ご購入

ご購入は従来どおり、ホームページよりご購入いただけます。カード決済の場合従来上限30万円まででしたが、今回のラインナップ追加に合わせて上限を70万円まで引き上げさせていただきました。(これは弊社サイトの制限の緩和で、お客様のカードの制限が変わるわけではございません。)

三脚セット、ポールセット

測量アクセサリ単品

上記セットに含まれるものはすべて単品でご購入いただけます。機器の補充をされる場合にも是非ご利用いただければと思います。


ご紹介いただく方、ご購入いただく方も簡単で便利になればと思います。


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DG-PRO1SをRaceChrono・LAP+Cなどで使う

 

今回は新しくなったDG-PRO1SをフィンランドRaceChrono Oy製RaceChronoで使う方法です。SなしのDG-PRO1は従来の方法をご覧ください。

はじめに

DG-PRO1Sは、DG-PRO1と異なり電源をONにするだけで、10HzでNMEAが出力されレース用に最適化されています。このため、RaceChronoやLap+Cなど直接受信機と通信できるアプリで使用する場合は、何の設定もせずに直接それらのアプリで接続すればOKです。

まず、製品に同梱された取扱説明書にしたがって、AndroidとBluetoothのペアリングを行います。これが正しく行われていないと、以降の説明通りに動作しません。
それができましたら、RaceChronoでの設定を行います。
以降では、Drogger-GPSは使用しません。アプリを終了し、一度受信機の電源を切って入れ直しておきます。

尚、RaceChrono以外の他のアプリでもBluetooth接続可能なレース用アプリは、アプリで直接DG-PRO1Sに接続するよう設定してください。

  1. ReceChronoを起動します。
  2. ギアマークをタップし設定を開きます。
  3. [+GPS受信機を追加]をタップします。
  4. リスト一番上の[Bluetooth GPS受信機]をタップします。

  5. リストからペアリングした DG-PRO1S01を選択します。

正しく選択できると下図のように、DG-PRO1Sが追加されスイッチがONに設定されます。

これで、RaceChronoで使えるようになりました。野外の開けた場所でDG-PRO1Sの電源を入れて5分程待ちましょう。
RaceChronoの[開始]をタップし、画面左下のアイコンをタップすると通信状態が表示されます。時間を見ると、0.1秒(10Hz)づつカウントしていることが分かります。

DG-PRO1Sで楽しい走行を!

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RWXとINFINITY電子平板との接続方法

最近、RWXやRWPアイサンテクノロジー様 INFINITY電子平板との接続についてのお問い合わせをいただきました。アイサンテクノロジー様 よりINFINITY電子平板をお借りし、接続方法をまとめました。

ここでは受信機をRWXとして記します。(RWSやRWPも同様に利用できます)

接続の概要

まず概要を説明します。

INFINITY電子平板*1との接続は、WindowsとRWX(受信機)が直接Bluetoothで通信します。RWXのBluetoothはSPPプロフィル (無線化シリアル) のため、INFINITY電子平板からみるとシリアル(COMポート)で接続できます。INFINITY電子平板がCOMポートを開くとWindowsが自動でBluetooth接続して通信が開始されます。

RTKの補正データの受信は、RWXがWiFi経由でNtrip Casterやデータサービス会社と直接行うように設定します。外出先でのWiFiは、スマートフォンのテザリングを使うと便利です。

接続概要図

RWX (受信機) の設定

WindowsとRWX(受信機)が直接通信しますので事前に設定しRWXに保存します。

WiFi接続するためにSIM入りでテザリング(インターネット共有)可能なスマートフォンを用意します。

  1. スマートフォンのテザリングを有効にし、SSIDとパスワードを確認します。
  2. Drogger-GPSでRWXに接続します。
  3. [設定]で右上[ ...メニュー]-[デフォルトに戻す]をタップします。

次に以下の設定を行います。

  • [GNSS (衛星測位システム)] - [GLNASS] ON(必要に応じて選択)
  • [計測・更新レート] 1Hz
  • [RTK]-[移動局] ON
  • [レシーバのNtripを使う]:ON
  • [移動局用キャスターホスト]-お使いのデータサービスやNtrip Casterの設定をする。
  • [メッセージ出力]-Android実行の[ロギング]:ON [BluetoothのMessage Type] GGA RMC GSV GSA にチェックを付ける
  • [WiFiアクセスポイント]-[WiFiアクセスポイントSSID]テザリングのSSIDを入れる [WiFiパスワード]テザリングのパスワードを入れる

設定後、[Start]を押してNtripの状態やFIXするかなど動作確認を行います。問題有る場合は設定を確認し修正します。

問題なくなりましたら、

  1. メイン画面の[...メニュー]-[レシーバ]-[起動設定]でGNSS、DMPともに[現在の設定で起動]を選択して[OK]をタップします。
  2. 画面下に下図のメッセージが出たか確認します。出ない場合は再度手順1から行ってください。
  3. 10秒ほど待ってからRWXの電源を切ります。

これで受信機の電源をONにするだけで、自動的にWiFi接続しRTKが開始されます。 (このとき必ずスマートフォンのテザリングを有効にしてください。)

WindowsとのペアリングとCOMポート番号

以降はWindows PC (Windows 10推奨)での操作です。

  1. RWXの電源をONにします。
    電源ONは必ず1台だけにしてください。周囲に同じBluetooth名のRWXやRWPがあると区別できなくなります。受信機のBluetooth名は変更できます

  2. [スタート]をクリックし、ギアマークの[設定]をクリックします。

  3. [デバイス]-[Bluetoothとその他のデバイス]をクリックします。
  4. [+Bluetoothまたは他のデバイスを追加する]をクリックします。
  5. [Bluetooth]をクリックします。

  6. DG-PRO1RWSまたはRWS.DC(M)が表示されたらそれをクリックします。
  7. [完了]をクリックします。
  8. 画面をスクロールし[関連する設定]の[その他のBluetoothオプション]をクリックします。
  9. [COMボート]タブを選択し、「DG-PRO1RW01 'SerialPort'」または[RWS.DC(M) 'SeralPort']と書かれた行を探しその行の左側のCOMポート番号をメモします。以下の例では20です。

これでペアリングが完了し、COM20を通じたシリアル通信で使えるようになりました。

INFINITY電子平板の設定

  1. INFINITY電子平板を起動します。
  2. GNSS観測の設定をクリックします。

  3. [接続対象]からNMEAを選択し[シリアルポート]を前記でメモしたCOMポートを選択します。
  4. そのほかは上図を参考に同様の内容にします。
  5. [OK]をクリックします。

[接続]をクリックすると受信機とBluetooth接続が開始されます。受信機のブルーのLEDが点灯に変わることを確認します。 各種モニタにチェックを入れると観測状況が確認できます。


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*1:INFINITY電子平板はアイサンテクノロジー様の製品です。