Beyond your wall with Drogger

ドロガーで壁を越えよう

Drogger用にワイヤレス充電器を試す

f:id:bizstation:20180511130150j:plain Droggerを耐久レースに使うには電源対策が要ります。耐久レースも色々ですが、3時間以上の場合です。ついでに、町乗りやツーリングでのスマホ使用も同様です。

Drogger本体ユニットは300円のモバイルバッテリーでも20時間以上もつので十分ですが、スマホは3時間くらいでローバッテリーになってしまいます。 スマホも補充電しながら走ればいいのですがこれが色々問題ありです。

USBコネクターの問題

Droggerの開発当初はBluetoothでなくUSBケーブルで接続していました。本体ユニットの電源はスマホ供給だったりして都合がよかったのですが、USB差込部がすぐに接触不良を起こしてしてしまいました。何度もケーブルを変えたりするのですが、すぐにダメになります。

また、USBケーブルを挿すとそこは防水にならないものが多く、雨天はそのままでは使えません。そんな背景から接続部の無いBluetoothに変更した経緯があります。

とにかく、走行時に普通のUSBケーブルをスマホに挿すのは(バイクの場合)NGです。

ワイヤレス充電器

そこで、最近は3000円ほどで買えるワイヤレス充電器が使えないかと思い、試してみました。

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薄いレシーバ

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USB差込部

薄いレシーバをスマホの背中に貼り付け、小さなUSBコネクターを挿すのですが、通常のUSBケーブルとは大分違っていて、軽量で本体とほぼ一体化しているので振動による劣化がほとんどなさそうです。また常時付けたままですので差込部をシールすることもできます。

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充電器

充電 vs 消費

ワイヤレスのため充電電流は大きくなさそうなので、実際に充電しながらDroggerを動かしっぱなしにしてみました。

90%で始めて3時間経過しました時点で、電池残量は95%で少し増えていました。消費と充電量はほぼ同じくらいか少し充電が勝る感じです。(充電器やスマホによって変わるかも知れませんが)

f:id:bizstation:20180511130501j:plain (追記!その後さらに放っておいたら100%になっていました。)

充電器の防水

バイクに充電器を搭載するには、やはり防水対策しないといけませんが、スマホと違い対策したままでOKなので色々できそうです。ジップロックに入れて口を下にしておくだけでもいいですね。あいだにビニールとかがあっても問題なしでした。

充電機能付きスマホホルダー

こうなると充電機能付きのホルダーがあればとっても便利じゃないかと思って、充電器内蔵ホルダーを探しましたが、今のところ手ごろなものがなさそうです。

充電器だけなら、平べったいだけのものとかも出ています。さらに基板とコイルが剥きだしのDIYキットなんてのもありました。それらとと組み合わせてつくるしかないかなと思います。

まとめ

まだ、テストしはじめたばかりですが、電源問題を解消する本命にできそうな気配を感じます。 うまくいったら充電器内蔵のスマホメータパネルを作りたいと思います。 (スマホはUSBコネクターが本体真ん中にあるものでないとレシーバが合わないので注意が必要です。)

今回試したレシーバと充電器は以下のものです。 充電器 レシーバ

Droggerの詳細・ご購入は https://www.bizstation.jp/ja/drogger/

ギアポジションセンサーなどのソフト改良

ギアポジションセンサー、今回はこれを中心にソフトウェア(Ver 1.2.52)の細かな改良を紹介します。

ギアポジションセンサー

これは、物理的なセンサーではなくソフトウェアのセンサーです。スピードとエンジン回転数、ギア比、タイヤ外周からギアポジションを計算して表示します。 f:id:bizstation:20180501143256p:plain:w600

計算に使うスピードは、GPSとスピードセンサーの両方に対応します。スピードセンサーの方が更新頻度が高いため、より高速に反応します。ロードコースや町乗りなどの場合は、GPSでも問題ありませんが、カートコースなどではスピードセンサーが必要です。スピードセンサーが接続されている場合は自動的にそれを優先して使用します。

ギアポジションはスピードとエンジン回転数によるため、半クラッチ状態やオーマチック車などは正しく計算されませのでご了承ください。

センサー設定

ギアポジションセンサーを有効にするための設定を説明します。

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項目 説明
1次減速比 マシンの仕様諸元を見ながらそのままの値を入力してください。
トランスミッションの減速比 マシンの仕様諸元を見ながらそのままの値を入力してください。
2次減速比 スプロケットで調整するいわゆるファイナルです。 14-40でしたら 40/14 = 2.8571 といったように計算した値を入力します。
半クラッチを多用する 半クラッチを多用する場合はチェックをつけてください。これを使用すると判定のタイムラグが少し大きくなります。

減速比の入力は項目が多いのですが一度入力すれば済みます。しかし、複数のマシンでアンドロイドを共有されている場合は都度変更するのはとても面倒です。そこで、これらの設定に名前をつけて保存し、簡単に復元する機能を追加しました。次項の「コースとマシンによる設定切替」をご覧ください。

コースとマシンによる設定切替

Droggerのアプリが成長するにつれて設定項目が増えてきました。それに伴いコースやマシンが変わった時は設定変更が大変です。そこで、現在の設定値にマシン名とコース名をつけて保存できるようにしました。同時にその名前で簡単に戻すことができます。 (コース名とマシン名に使用できる文字は、アルファベットとハイフンのみです。大文字小文字は区別されません。)

復元は[保存済み設定の管理]で行えます。また、保存済みの設定の削除も可能です。

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設定項目は以下の4種類に分類することができます。

  1. マシンに依存するもの
  2. コースに依存するもの
  3. マシンとコースの両方で決まるもの
  4. 上記とは基本的に関係ないもの

今回の追加機能は、1 ~ 3のものについてそれぞれ以下のように分けて保存されます。分けることで、マシンやコースの設定を使いまわすことができます。

1 マシン依存の項目

項目
回転パルス
ホイールスピード
ギアポジション - 1次減速比
ギアポジション - トランスミッションのギア比
ストロークセンサー
グラフスケール最大値 - ストローク
グラフスケール最大値 - 回転数
グラフスケール最大値 - 温度
インジケータ - 油温
インジケータ - 水温

2 コース依存の項目

項目
自動セッション区切り
ラップタイム - センサータイプ
ラップタイム - コースマグネットセクター数

3 マシンとコースの両方で決まる項目

項目
ラップタイム - 最小ラップタイム
ラップタイム - 最大ラップタイム
ギアポジション - 2次減速比
グラフスケール最大値 - 速度
インジケータ - シフトアップ回転数

マシンとコースの両方で決まる項目は、復元の際に初めての組み合わせで保存されていないことがあります。その場合、設定がない旨のメッセージが出ますので、上記5項目のみ設定してください。

スピードセンサーノイズフィルター

先月発売したスピードセンサーですが、コースなどの環境にある磁場に反応したり、センサーとマグネットの距離の調整具合により、異常値を検出することがあります。グラフで見ると、突起状の形状が上下どちらかに出ています。

ノイズフィルターはこれらをソフトウェアによって除去します。 通常はフィルターはONで問題ありませんが、センサー位置などを調整する際には無い方が都合が良い場合があります。そのような時は、[設定]-[スピードセンサー]-[ノイズフィルターを無効]をチェックにすることで無効にできます。 f:id:bizstation:20180501174758p:plain:w600

ロック画面の上に表示

タコメータのあるメータ画面が出た状態でスリープになったとします。その後電源を入れると、ロック画面ではなくすぐにメータ画面を表示するようにしました。これでわざわざロックを解除する必要なくすぐに走行を開始できます。

尚、パスワードやパターンなどでセキュアなロックの場合、メータ画面以外のセッションリストや設定を表示しようとするとロック画面が表示されます。

Bluetooth接続の維持

従来メータ画面以外の表示や画面スリープの際にBluetooth接続を切断していましたが、切断されなくなりました。これにより、接続状態が維持され、メータ画面に戻るとすぐにReadyになります。

ロギングやGPSは、従来と同じくメータ画面以外の表示や画面スリープで停止します。これにより、ムダなログの記録や電源消費をせずに、使い勝手を向上させました。

尚、本体ユニットの電源OFF、アプリの終了、本体ユニットとAndroidの通信距離外などの場合は従来と同じくBluetoothは切断され、使用時に再接続されます。

強制的にBluetooth接続を切りたい場合は、本体ユニットの電源を切るか、アプリのメイン画面(タコメータのある画面)でバックボタンにてアプリを終了してください。ホームボタンの場合は、アプリはバックグラウンドで待機状態となるためBluetoothは切断されません。

エンジン停止による画面ライト強制ONの解除

メーター表示では、走行中に画面がスリープして見えなくならないように、常に画面ライト強制ONにしています。 新しいバージョンでは、エンジンが指定時間停止したら、画面ライト強制ONを解除するようにしました。ピットに戻ってエンジンを停止すれば、自然にAndroidがスリープするようになります。従来はAndroidの電源を切る必要があり、切り忘れると電池を消費してしまっていました。

時間の設定は[自動ログOFF時間]で行います。

エンジン始動によるAndroid自動ON (Wakeup機能)

Androidがスリープした状態で、エンジンを始動すると自動でAndroidの電源を自動でONにする機能です。 この機能はまだテスト段階ですがソフトウェアにはすでに組み込まれました。作動に以下の条件があります。

  1. 本体ユニットファームウェア Ver 6.35以上。
  2. 本体ユニットの電源は常にONでBluetooth接続を維持できる状態であること。
  3. エンジンが停止した状態でAndroidがスリープになること。
  4. Androidがスリープになる際に、アプリと本体ユニットがBluetooth接続された状態であること。(バックグラウンドでの動作でもOK)

実際にAndroidの電源が入るまでに数秒のタイムラグが発生することがあります。Android内で、メモリー確保のためにDroggerが自動終了された場合などは作動しないことがあります。

タコメータの右側表示

[設定]-[タコメータ]-[右側に配置する]で、従来左側のタコメータを右側に表示できるようにしました。

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Android 8と雨天用スクリーンロックについて

Android 8はOSの仕様が変更になったため、雨天用スクリーンロックを行ってもナビゲーションバーだけはロックできなくなりました。そのため、ナビゲーションバーに水滴が当たることで別の画面になってしまったりすることが発生します。

Android 8を雨天時に使用する場合は、雨天用スクリーンロックとともに、ナビゲーションバー部分を厚手のテープを貼るなどして物理的に水滴ガードが必要です。Android 7.1以下の場合は、雨天用スクリーンロックだけで完全にガードできます。

このAndroid 8の仕様には問題があるとGoogleに報告を挙げておりますが、今のところ今後については不明です。ただ、非常に多くのベンダーが問題として挙げていますので変わることに期待したいと思います。

Droggerの詳細・ご購入は https://www.bizstation.jp/ja/drogger/

Drogger スピードセンサー

f:id:bizstation:20180315171308p:plain Droggerのセンサーに新しくスピードセンサーが加わりました。今回はこのスピードセンサーを紹介*1します。

正確なスピードの記録は想像以上に有用で、エンジンやパーツの比較、ライディングの違いによるコーナー速度や最高速比較などをとてもわかり易く行うことができます。

スピードセンサーはホイールに取り付けたマグネットと磁気センサーで回転速度を計測しスピードを計算します。計測サイクル50Hz*2の高精細なログ記録が可能です。

AndroidGPSだと1Hz(1秒に1回更新)、データロガー用のGPSのほとんどは10Hz以下です。ホイールに3つのマグネットの場合、時速約25Km/h以上で10Hz以上のパルスを生成します)

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特徴

  • 高分解能 (0.3Km/h)
  • スピード計算専用CPUを内蔵
  • 最高速度 17インチ 380Km/h 12インチ 310Km/h
  • 1ホイール当りマグネット3個
  • 軽量・強力マグネット (1個 0.3g)
  • マグネット・センサー間距離はゆとりの25mm
  • 前後ホイール同時計測可能
  • A/F・T1・T2・T3いずれかの空いているコネクターに接続可能

アプリの設定

ホイールの回転速度からマシンスピードを計算するために、事前にアプリでタイヤ外周長の設定します。マグネットは基本3個ですが、低速なコースなどでレスポンスを上げたい場合は6個まで増やすことが可能です。

タイヤ外周長は平らなところでマシンを押し、タイヤを一周させてその距離を測ってください。

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[入力]の設定でセンサーを接続したコネクターから[フロントホイールスピード]を選択します。(リアホイールの場合はリアホイールスピード)

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取り付け

マグネット

マグネットは円筒形(Φ3 × 6 mm)で長手方向の両端がS/N極です。取付方向にS/N極の向きどちらでも構いませんが、すべて同じ向きにホイールリムに取り付けます。

同じ向きにするために、マグネットを棒状に3個くっ付けてそれぞれの先端にマーキングをします。下図のようにマーキングがホイールの回転方向に対して同じ向きになるようにしてください。また、マグネット長手方向がホイール外周に沿うような向きにします。 f:id:bizstation:20180315165244p:plain

取り付けはエポキシ接着剤またはテープなどで絶対に外れないように強固に行ってください。 テープの場合は遠心力で取れないようにガムテープ等でマグネット全体を包むようにしっかりと張り付けてください。

センサー

マグネットは非常に強力で、センサーまで約25mmの距離を取ることができます。ステーなどを使ってマグネットに対して図のような向きになるように取り付けてください。 マグネットの長手方向とケーブルの取り出し方向が同じ向きです。下図のように検出部がマグネットから25mm以内になるように取り付けてください。

2018/04/09 追加情報
検出部とマグネットの距離ですが、ホイール手回しで検出できるぎりぎりまで遠ざけてから数ミリ近づけた辺りが最も安定して検出できます。25mmは無視していただきそのように調整してください。
距離が近すぎる場合、S/Nそれぞれの極で検出してしまい、高いスピードを示してしまうことがあります。

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下図は、NSF100のアウターチューブに取りつけた例です。アウターチューブはラウンドしているため、センサーとの間にフィッティングゴムを挟んでいます。 フィッティングゴムは、80℃で自由な形に出来て冷めると固まる、お湯まるを使っています。

f:id:bizstation:20180315190901p:plain ホイールで見えづらいのアウターチューブだけにした写真です。 f:id:bizstation:20180315190922j:plain

本体ユニットとの接続は、A/F・T1・T2・T3のいずれかのコネクターに接続します。 f:id:bizstation:20180316102414j:plain

注意!!

  • マグネットをブレーキディスクに吸着させるだけの固定は絶対に行わないでください。マグネットを高温(約300℃)にさらすと磁力が無くなり飛散する恐れがあります。
  • マグネットは強力ですので、磁気カード・パソコン・携帯電話・医療機器・その他電子機器などに近づけないように注意してください。

スピードセンサーでさらにDroggerを楽しんでいただけたらと思います。

Droggerの詳細・ご購入は https://www.bizstation.jp/ja/drogger/

*1:この記事は製品の紹介記事であって取扱説明書ではありません。ご使用の際は必ず取扱説明書をお読みください

*2:本体ユニットのリビジョンが 6.32且つ T1 T2 T3への接続の時のデータの更新頻度は10Hzです。本体ユニットをお送りいただくことで6.34へリビジョンアップ(3,000税・送料込)できます。

Drogger RPM(回転数)信号の取り方

Droggerを接続する際に、車種別に異なるのがRPM(回転数)信号の取り方です。今までいくつか紹介してきましたが、まとめたものをご案内*1します。

接続先の種類

回転数を示す信号には以下のものがあります。また合わせて使用するDroggerのケーブル型番を示します。

番号 種類 ケーブル型番 形式 電圧 パルス数/回転
1 パルサー(クランクシャフトポジションセンサー) SG001 アナログ 10 ~ 100V 1 ~ 24
2 CDIから出るタコメータ用パルス信号 SG001 デジタル 5~12V 1~2
3 ECUから出るタコメータ用パルス信号 SPIJC or SPHRCD デジタル 5~10V 1~2
4 ECUから出るCAN信号 - - 5V -
5 イグニッションコイル1次側信号 SG001 +SG001-1 アナログ 12 ~ 400V 0.5 ~ 2

以上5種類ありますが、この中で「 ECUから出るCAN信号」はDroggerに接続することはできません。

接続先の決め方

車種によって適切な接続方法がありますので順に説明します。取り付け車種の仕組みに合わせて適切な方法を選択してください。

パルサー

インジェクション、キャブ車を問わずほとんどの車種で、パルサーからの取得が可能です。パルサーは、クランクシャフトポジションセンサーやCKPなど別の名前で呼ばれることもありますが仕組みなどはほぼ同じものです。

仕組みはローターなどに設けられた突起とセンサーによってパルスを誘電します。多くの場合突起の数が1回転あたりのパルス数になります。キャブ車の場合あまり正確なクランクポジションを必要としないため突起は1~2個程度です。 f:id:bizstation:20180216083638j:plain インジェクション車の場合は 9~24個と数が多くなります。 ケーブルは標準で付属するIGケーブルを使用します。

IGケーブル

Droggerは10~100Vで36個までのパルサーに対応できます。(この範囲にないものはほとんどありません)

CDIから出るタコメータ用パルス信号

f:id:bizstation:20180216101536j:plain この信号はNSF100やNSF250などHONDAの電気式の丸形12V駆動のタコメータ用のものです。通常3極のWPCコネクタータコメータに接続されています。 ケーブルはパルサーと同様に標準で付属するIGケーブルを使用できます。

NSF100でこの信号の出ていないCDIを使用している場合は、パルサーから取ってください。

ECUからのタコメータ用パルス信号

f:id:bizstation:20171220133638j:plain
ECUからタコメータへのRPM信号
インジェクション車の場合ECUからタコメータ用パルス信号が出ているものがあります。配線図やマニュアルで確認できます。これがある場合はここから取るのが一番正確で安全です。

ケーブルは、SPIJCを使用します。HRC車両でWPC4Pのデータロガーコネクターがある場合は、SPHRCDを使ってワンタッチで接続できます。

ただ、最新のインジェクション車では複雑な配線を簡素化するために、タコメータへの回転数信号が、CAN(Controller Area Network)による通信で行われるものが出てきています。この場合はインジェクション車であってもCタコメータ用パルス信号は出ていません。その場合はパルサーから取るようにします。 f:id:bizstation:20180216103131j:plain

イグニッションコイル1次側信号

CDIやフルトランジスタ点火からイグニッションコイルの1次側信号を回転数の信号として取ることができます。

ケーブルは標準で付属するIGケーブルに、SG001-1 IGコイルプライマリーアダプター介して使用します。

IGコイルプライマリーアダプター

レーシングカートなどでパルサーと点火制御が一体化していてパルサー信号を取れない場合はこの方法で接続します。1次側信号は非常に高電圧ですので必ず、IGコイルプライマリーアダプターを介して接続してください。また、接続はコネクタや半田付け絶縁処理をしっかりと行うようにしてください。電圧が高いのでノイズが出ないようにしっかりとした配線が必要です。

ECUから出るイグニッションコイルの1次側信号も取ることができますが、2回転で1パルスのものが多く正確さに欠けるうえにノイズの問題もありますのでお勧めしません。

接続方法

接続はHRC車のWPCコネクター接続できるものを除いて、すべて車両の配線を分岐して行います。分岐の際はコネクターや半田付けを行いしっかりとした絶縁処理をしてください。接触不良や絶縁不良があるとノイズや誤動作の原因になります。

パルサー

パルサーの信号は2本で、うち1本はGNDに繋がっていますので、もう一方を+信号と呼びます。(正確には交流ですので+ -はありません)

+信号の配線色は車両ごとにことなりますので、それぞれの配線図で確認します。

パルサー IGケーブル
+信号
ボディーアース

CDIから出るタコメータ用パルス信号

この信号は、WPC3Pコネクターから分岐を取ります。

WPC3Pコネクター IGケーブル

ECUからのタコメータ用パルス信号

この信号は、ECUからメータユニットの間のどこかで分岐をとります。多くの場合、配線の束ですので専門の技術が必要です。不慣れな方は専門家にお願いするほうが良いかと思います。

この方法の場合は、RPM信号だけでなく、12V電源とスロットルポジションセンサー信号も合わせて接続できるケーブルを使用できます。

SPIJCケーブル

ECU SPIJCケーブル
Tacho信号 Tacho線
ECU GND GND線

HRC車でWPC4Pデータコネクタが装備されている場合は、SPHRCDを使えばカプラーを挿すだけで接続できます。RPM・12V電源・スロットルポジションが接続されます。

SPHRCD

イグニッションコイル1次側信号

接続方法は、パルサーの場合と同様に行います。DroggerのIgnコネクターにIGコイルプライマリーアダプターを接続し、それにIGケーブルを接続します。

車種別一覧表

すでに確認している車種の一覧表です。同じ車種で複数の方法がある場合もあります。 また、年式は確認時のものであって前後する年式でも同様なものもあります。

メーカー 年式 車種 接続先 配線色 電圧 パルス数/回転 備考
HONDA ALL NSR50/80/NS50 etc パルサ 青/黄 100 2
HONDA ALL NSF100 パルサ 青/黄 25 1
HRC ALL NSF100 CDI 12 1 WPC3Pコネクタ
HRC ALL NSF250 ECU 12 1 WPC3Pコネクタ
HONDA ALL XR100モタード パルサ 青/黄 25 1
HRC ALL GROM パルサ 青/黄 25 9
HRC ALL GROM ECU 黄/緑 5 2 WPC4Pデータコネクタ
HRC 2007 CBR1000RR ECU 黄/緑 5 2 WPC4Pデータコネクタ
HRC 2009-2013 CBR1000RR ECU 5 2 WPC6Pデータコネクタ
HRC CBR600RR ECU 黄/緑 5 2
HRC 2017 CBR250RR パルサ 青/黄 未確認 未確認
YAMAHA CygnusX パルサ 黒/青 20 11
YAMAHA YZF-R125 パルサ 20 11
YAMAHA 2015 YZF-R1 パルサ 未確認 22
KAWASAKI 2014 Ninja1000 ECU 赤/黄 10 2

注意事項

  • DroggerのリビジョンがRev1の場合追加インジェクション車用ハーネスとHRCデータロガー用ハーネスは型番が異なりますので注意してください。
リビジョン インジェクション車用ハーネス HRCデータロガー用ハーネス
Rev1 SPIJCREV1 SPHRCDREV1
Rev2以降 SPIJC SPHRCD
  • YZF-R1・CBR250RRなど突起の数が12個以上のパルサーに接続する場合は、リビジョンがRev3以上でなければなりません。Rev1・Rev2の場合はファームウェアのアップデートが必要です。ファームウェアのアップデートはビズステーションまで本体を送りいだたく必要があります。

事例記事

過去に書いた具体的な事例です。

drogger.hatenadiary.jp

drogger.hatenadiary.jp

drogger.hatenadiary.jp

Droggerの詳細・ご購入は https://www.bizstation.jp/ja/drogger/

*1:この記事は製品の紹介記事であって取扱説明書ではありません。ご使用の際は必ず取扱説明書をお読みください

セッティングデータの記録

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Droggerアプリは、ロギングしたデータにセッティングデータを追加できます。追加する情報をタグと呼んでいます。データに付けるラベルのようなものです。

後でデータを見たときに、状況やセットの内容がわかってとても便利です。 アプリガイドには記載がありますが、結構多くの方が知らずにいらっしゃる様ですので改めてご紹介します。 是非使ってみてください。

タグの追加方法

  1. データの一覧画面を表示します。
  2. 追記したいデータを長押しします。 f:id:bizstation:20180129144513p:plain
  3. アクションバーの鉛筆マークをタップします。タグ一覧が表示されます。
  4. 右上の + (プラス)マークをタップします。
  5. 追加する項目リストから追加した項目を繰り返し選択します。 f:id:bizstation:20180129132036p:plain
  6. 入力ダイアログが表示されたら、値を入力して[OK]をタップします。
  7. 入力した値が追加されたタグ一覧が表示されます。 複数の項目を入力したければ手順3以降を繰り返し行ってください。

さらに詳しい内容はアプリガイドタグ機能をご覧ください。

便利なタグのマージ機能

便利なタグのマージ機能は、本日公開のアプリより追加された新機能です。

概要

毎回の走行データにすべてのデータを記録するのは面倒です。そこで、その日の朝一番のデータにのみ詳しい情報を記録し、それ以降のデータには変更した部分のみ記録します。

この状態でタグのマージ(結合)を行うと、変更したタグに加えて前のデータから変更の無いデータを引き継いで表示できます。

トップの画像はマージした状態のものです。以下はマージ前の状態です。 f:id:bizstation:20180129133459p:plain

同じ項目、例えば「メインジェット」を走行ごとに変更した場合は、より新しい情報で上書きしていきます。

マージされるのは、同じ日の同じ場所のデータです。異なる場所や異なる日のデータはマージされません。

マージのやり方

データの一覧画面のアクションバーにある[MARGE TAGS]f:id:bizstation:20180129134040p:plainをタップします。マージしない状態に戻すには[UNMARGE TAGS]をタップします。

マージするも解除するのも、とても簡単です。

Droggerの詳細は https://www.bizstation.jp/ja/drogger/

Drogger インジェクション車への取り付け

f:id:bizstation:20171220161115j:plain

追加情報 (2018/02/16)
接続方法をまとめた記事を作成しました。まずはこちらを優先してご覧ください。 drogger.hatenadiary.jp

Drogger Rev2ではインジェクション車への接続性が大幅にアップしました。

主な改良点は次の2つです。

  • ECU (エンジンコントロールユニット) からのTacho 5Vパルス信号に対応
  • スロットルポジションセンサーへの影響改善

(Rev1の方もご安心ください。ともに対応アダプターを用意しています。) この改善で、ECUからTacho・スロットルポジションの信号を直接入力できるようになります。

この2つのを生かしてインジェクション車への接続を、Ninja1000を使って説明します*1。ちなみにこのNinja1000は町乗り用です。

信号の種類

おさらいですが、Droggerでインジェクション車の信号に接続するのは以下の4つです。

  • 12V電源
  • GND(アース)
  • Tacho信号
  • スロットルポジション

Droggerのケーブルはこれらをまとめて接続できる、SPIJC インジェクション車用ハーネスを使います。(Rev1用はSPIJCREV1です)

このハーネスはDrogger側用に3つのコネクターが出ていて、Thr・Power・Ignコネクターに接続します。 f:id:bizstation:20180124104148j:plain

接続先の調べ方

上記の4つの信号はどれもECU への入力か出力ですので、すべてECUのコネクター部かその先の配線から取ります。

HRCレース車両またはレースベース車

HRCのレース車両やレースベース車の場合はとても簡単です。

先ほどの4つの信号が1つのコネクタ(DATA LOGGER)として最初から装備されています。下図はHRC GROMのものです。 f:id:bizstation:20171220153528j:plain

配線図によってはDATA LOGGERと書いていないものもあります。下図はCBR1000RRのものです。スロットルポジションセンサーの信号が繋がっているWPC4極のカプラを探して、残りの線が12V・GND・Tachoかどうか追いかけると簡単に見つかります。 f:id:bizstation:20171220153655j:plain 尚、レースベース車の一部は4極のコネクターとして出ない場合もあるようです。その場合は以下のその他の車両と同様です。

その他の車両

ECUのどのピンが何の信号かはサービスマニュアルで調べることができます。下図はNinja1000のものです。 f:id:bizstation:20171220133638j:plain

Tacho信号の詳細確認

サービスマニュアルを見ると、Ninja1000の場合Tachoメータ信号は 5Vでなく 10V で1回転あたり2パルスのようです。 f:id:bizstation:20171220134316j:plain

インジェクション車用ハーネスのTacho入力は 5Vから12VまでのDCパルスに使用できます。(この範囲であればほとんどすべてのECUに対応と言って良いかと思います。これを超える電圧を使う理由はほぼ無いので)

回転あたりのパルス数はアプリ側で設定します。

f:id:bizstation:20171220161847p:plain

接続

HRCレース車両またはレースベース車

HRCのDATA LOGGERコネクターの受け側コネクタの付いた専用のハーネス(SPHRCD)を用意しています。カプラを挿すだけで接続完了です。

その他の車両

接続先がわかればあとは接続するだけですが、市販車ですとECUにたどり着くまでにシートやカウルなど取り外す部品が結構あります。

また、ECUのコネクタ部は配線の束で分岐を取るのは配線の知識と技術を要します。慣れない方は専門の方にお願いしたほうが良いかも知れません。

今回は、接続テストでしたので安全ピンを差し込んで簡易的に信号を取りました。実際にエンジンをかけて動作している様子です。 (すみません。このときはまだスロットルポジションは未接続です)


Drogger on Ninja1000

まとめ

Droggerはインジェクション車のECUへの信号で、配線の技術が要りますが容易に接続できます。

HRC車両でDATA LOGGERコネクタを装備したマシンであれば、カプラを挿すだけで接続できます。

Droggerの詳細は https://www.bizstation.jp/ja/drogger/

*1:この記事は製品の紹介記事であって取扱説明書ではありません。ご使用の際は必ず取扱説明書をお読みください

スロットルポジションセンサーへの接続の影響と対応

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GROM スロットルポジションセンサー

ECUの噴射マップの作成ではA/F値とともに、スロットルポジションセンサーによるアクセル開度の取得が不可欠ですが、今回はスロットルポジションセンサーへの接続の影響と対応について書きたいと思います。

GROMのスロットルポジションセンサーにDroggerを接続した際に問題が発生しました。

なぜGROMで出たのかと言いますと、多くのトップライダーは良い燃料噴射のために、練習時にはスロットルポジションとA/F値などをロギングしマップの修正などをされています。しかし、GROM CUPのレギュレーションは車両に接続しての電気的な情報取得は禁止されているため、レース時はロガーなどを取り外さなければなりません。

ここで問題になったのがロガー接続時の車両への影響です。もし、影響があると練習時に作成したマップが本番時にロガーを外すためにずれてしまう可能性があります。 ずっと付けたままの場合はさほど問題はないのですが。

センサーのしくみ

スロットルポジションセンサーは簡単に言うと抵抗ボリュームです。抵抗値は、GROMの場合、両端で5KΩ、全閉760Ω、全開4.4KΩ位です。両端に5Vを掛けて抵抗の変化を電圧値として読み取っています。

ロガーやECUなど負荷の接続による影響

スロットルポジションセンサーの出力に、例えば入力抵抗が10KΩのロガーやECUなど負荷を接続すると全開時には4.4KΩと10KΩの抵抗を並列に接続したことになります。 f:id:bizstation:20171213173601p:plain

そうすると、本来であれば4.4KΩのはずが負荷によって、 1/(1/4400+ 1/10000) = 3055.6Ω に変化します。全閉時も同様に 1/(1/760 + 1/10000) = 706.3Ωになります。 理想は入力抵抗が無限大であることで、それに近いほど変化は少なくなります。上記の10KΩを1MΩで計算し直すと、

  • 全閉 1/(1/760 + 1/1000000) = 759.4Ω
  • 全開 1/(1/4400 + 1/1000000) = 4380.7Ω

となって1MΩほどであればほとんど影響しなくなることが分かります。

尚、このような負荷の影響大きくでるセンサーはDroggerに接続するものではこのスロットルポジションセンサーだけです。

ECUの学習

ECUは、スロットルポジションセンサーの出力電圧によって、アクセル開度を読み取ります。 しかし電圧変動やセンサーのばらつき・スロットルボディー誤差などによって、同じスロットル開度でもその値は必ずしも一定ではありません。

そこで通常ECUは、個体差を吸収するために全閉時や全開時の実際の値を記憶しそれに基づいて計算するようになっています。これがいわゆるスロットルポジションの学習です。 なので、ロガーによる影響が多少あっても、接続後にECUのリセットや再学習などを行うことで通常は問題ではなくなります。

Droggerでの対応

2017/12/20にRev2をリリースしますが、Rev2ではThrコネクターの入力抵抗が変更になっています。そのためRev1とRev2以降に分けて説明します。

Rev1 (初回100台)

Drogger Rev1のThrコネクターの入力抵抗はおおよそ10KΩで、スロットルポジションセンサーの出力に多少の影響があります。Rev1をお使いの場合は接続後にリセットや再学習をお勧めします。

また、リセットや再学習が困難な場合に影響を低減するスロットルポジションセンサー用のアンプアダプターをご用意しました。GROM CUPなどのために影響が問題になる方はこれをお使いいただければと思います。

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TPセンサーアンプ

TPセンサーアンプは本体ユニットのThrコネクターと外部センサーケーブルの間にワンタッチで取り付けできます。

以下はアダプターの効果です。アダプターを介してDroggerに接続した場合とセンサー単体(無負荷)での電圧の差を確認しました。スロットルポジションセンサーはGROMの新品スロットルボディーを使用しています。画像の赤いクリップのところでDroggerへの接続とセンサー単体を切替えています。

スロットルOFF (2つの画像の赤いクリップのところのピンを見てください)

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Droggerに接続
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未接続

スロットルフルオープン(2つの画像の赤いクリップのところのピンを見てください)

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Droggerに接続
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未接続

スロットルOFF、フルオープンのどちらも全く影響しないことがわかります。

Rev2以降 (2017/12/18以降)

Rev2からはThrコネクターの入力抵抗はおおよそ1MΩになりました。ほぼ何の影響もなく接続いただけます。 (Rev1では入力センサーの幅を持たせることを優先していましたが、この問題を重視して変更いたしました。) 尚、Rev2にはTPセンサーアンプは不要であるとともに使用することはできません。

Droggerの詳細は https://www.bizstation.jp/ja/drogger/